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展覧会「都市と絵画のテクスチャー」洪 瑄、大野修

大野修《Cover#2414》2024, H100xW100xD4 cm, 木製パネル、ウレタン塗装、モルタル、真鍮
大野修《Cover#2414》2024, H100xW100xD4 cm, 木製パネル、ウレタン塗装、モルタル、真鍮

展覧会名|都市と絵画のテクスチャー

会期|2025年3月8日(土)- 3月23日(日)

会場|gallery Unfold(〒606-8412 京都府京都市左京区浄土寺馬場町1-3)

開廊日|木、金、土、日

開場時間|12:00-18:00

主催|gallery Unfold

共催|FINCH ARTS

アーティスト|洪 瑄(HUNG Hsuan)、大野修(OHNO Shu)


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この度 gallery Unfold(ギャラリー・アンフォールド)とFINCH ARTS(フィンチアーツ)は、2025年3月8日(土)から3月23日(日)にかけて、展覧会「都市と絵画のテクスチャー」を開催いたします。


洪 瑄(ホン・シュアン)と大野修(オオノ・シュウ)二人の作家は、水墨画、絵画、彫刻のフレームを用いつつ、都市の風景や建築的な素材との対話から、独自の絵画・彫刻表現の可能性を探求しています。洪瑄は東洋の水墨画の伝統を基盤としながら、絹や紙、建材といった異なる素材のテクスチャーに着目し、透過性や層の概念を繊細に組み上げます。それは都市の機能的な要素を取り入れた「21世紀の額装」という視点から絵画と空間の関係を再考する試みでもあります。大野修はコンクリートや廃材といった工業的な素材を扱い、彫刻の枠組みを照射する表現を展開します。都市が生む物質の痕跡を拾い上げ、破壊と修復を繰り返しながら、時間の積層や構造の変容を探る彼の作品には、工業的な風景に潜む詩的な要素が刻み込まれています。


本展では、洪と大野の作品により都市と絵画、あるいは彫刻のテクスチャーの関係性に焦点をあてます。透過、積層、破壊と修復、それらがどのように都市と芸術を切り結びテクスチャーとして現前するか、どうぞご高覧ください。


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洪 瑄《Her Sheen Sway》2020, H31.5×W31.5cm, 絹本、墨画色彩
洪 瑄《Her Sheen Sway》2020, H31.5×W31.5cm, 絹本、墨画色彩

 瑄(HUNG Hsuanホン・シュアン

1992年台湾・高雄生まれ。2015年に国立台北芸術大学美術学部、2018年に国立台北芸術大学大学院美術研究科を卒業し、現在高雄在住。2023年に第2回「CTBC現代絵画賞」、高雄美術賞優勝、2022年に「TDCC芸術賞」銀賞、2019年に第7回鴻梅新人賞、2017年に台北美術賞を受賞しており、作品は台北市立美術館、高雄市立美術館、国立台湾美術館などに収蔵されている。

 

洪 瑄は東洋的な水墨画のイメージをモチーフに、絹に描く絵画とその空間を探求している。水墨画に線描や岩絵具、自家製の蛍光顔料を組み合わせて淡く広がる光の膜のようなシルエットを生み出すほか、民俗的なイメージや伝統的なシンボルを作品に取り入れている。2017年台北美術賞の出品作《Gong Di Ju》(供帝居、本来皇帝の収蔵品を供える宝閣を意味して、「工事現場に住まう」と同音)では、工事現場で見られる警告テープやガードフェンスなどを、伝統的な書画の裱装になぞらえ、書画の創作と建築の建設プロセスとの形式的な対応関係を扱っていた。それ以来、おおよそ絵画的ではない、セメントや建材など工業的なさまざまな素材を扱いながら、文人的想像力を変容させ、都市の建築空間に「広間」や「書斎」を作り出すと同時に、書画芸術を支える伝統的な裱装の意味や価値を再定義する試みを行う。洪 瑄の作品は、しばしば意味のズレを内包し、言葉の二重性を行き来しながら、現代における書画芸術の位置づけを再考している。


大野修《Cover#2303》2023, H30xW30xD3 cm, 木製パネル、アクリル塗装、モルタル、ミクストメディア


大野修(OHNO Shu)

1981年生まれ。福岡出身。九州産業大学で彫刻表現を学び、東京藝術大学の大学院を修了。2012年から2015年までニューヨークに滞在。主に石を素材とした彫刻の研究に取り組み、アカデミックな造形と音楽からの影響を感じさせるものをモチーフとして構成し、現代における彫刻の在り方に揺さぶりをかけるような緊張感のある作品を制作。内面から沸き起こる「衝動」を重要な要素と捉え、廃材やコンクリートなど人工的な素材を用いながらも、決して軽薄でない「もの」としての強度を保った立体作品が特徴的である。2012年から2年半のニューヨーク滞在中に辿り着いたブリコラージュによる制作スタイルで、「破壊と修復」を繰り返しながら素材と向き合い、時間の経過に内包された造形美を探求している。2023年11月、東京/西麻布にACA(エイベックス・クリエイター・エージェンシー)がオープンしたWALL_alternativeにて、個展「VERSE」を開催。


【gallery Unfoldについて】

gallery Unfold(ギャラリー・アンフォールド)は台湾を中心にアジアの現代アートを国際的なシーンで紹介することに力を入れています。コラボレーション、探求、研究、そしてキュレーションを通じて、アジアの現代アートを発信するだけでなく、現代の課題に共鳴する表現を行うアーティストと協力し、アートの意味と本質をより多くの人々に伝えています。

 

【FINCH ARTSについて】

FINCH ARTS(フィンチアーツ)は2016年に設立されたコマーシャルギャラリー。京都を拠点に現代美術作品の販売、展覧会の企画、アーティストのマネジメントを行う。所属作家は水谷昌人、飯田美穂、谷本真理、西太志、長谷川由貴など。取り扱いに福岡道雄、岡部昌生など。アートを通じて生の豊かさを提供し、文化活動を継続的に支えるインフラストラクチャとして機能することを目指しています。


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